五右衛門風呂(本体編)
記憶にあるシンプルな五右衛門風呂にして貰いました。
汐見の家の五右衛門風呂に入ったのは3歳の時と高校の時の2回だけ。3歳の時は風呂釜の壁に体が触ったら死ぬと思ってめちゃくちゃ怖かった覚えがあります(笑)
左官仕事は弓削島の岩上勝美さんにお願いしました。島の五右衛門風呂を長年手掛けて来た方です。ぶっきらぼうな広島弁が最初は少し怖かったのですが、話す毎に人柄の温かさが判り、電話でお話させて頂くのがとても楽しみになりました。
「1月までにしとくけん」→工事の日程調整で。
「そがなことようやらん」→工事の様子を写メで送ってと頼みました。
「わしは仕事しただけじゃけん」→お礼も兼ねてFBやHPに載せたいと頼みました。
釜は排水口が錆びて直せず買い替えました。天保2年創業の広島市の大和重工株式会社様は、たたらの技術を受け継ぐ鋳造メーカーで、五右衛門風呂の釜を製造しています。
煙突の煤は葉の付いたままの青竹をブラシのように使って掃除します。今でも佐島には現役の五右衛門風呂が2-3軒あるので、やり方を教えて頂きました。
給水は、昔と同じように井戸からバケツで汲む案もありましたが、現代人には無理そうなのと、元々土間だったところを脱衣所にしたので止めて蛇口を引きました。井戸水だけにしたかったのですが、水質検査の結果が飲用不適合だったので、上がり湯として上水も引くことになりました。

左官仕事完成!見事な仕上がりです。

大工さんが古い扉のすりガラスを使って作り直してくれました。腕の良さが判ります。

壁はあえて触らず。褪せた水色のペンキがノスタルジック。

焚き口。火を見ていると飽きません。焼き芋や干物、マシュマロを焼くのも楽しみです。

可愛い排水口

井戸水を配管。

漆喰を塗る前、蓋を付ける前の焚き口。

作り直し。釜の回りを耐火煉瓦で囲みます。

ビフォー。2013年10月5日撮影。今と大して変わりませんね。